北海道で起きた大地震の影響で、かなり広範囲にわたって停電が続いています。
札幌の中心街であるススキノも、街のネオンが消えてしまって、信号と車のヘッドライトの光だけが街をうっすら照らすような状態でした。
7日の夕方から徐々にススキノには電気が復旧し、街の明かりが戻ってきていますが、震災の直後は恐ろしいほどの闇に包まれた街になってしまいました。
地震によって電気の供給が止まると、街の機能が完全に止まってしまいますね。
マスコミも、北海道のこの停電の様子を連日報道し「北海道が完全にブラックアウト」と伝えています。
でもですね・・・
「ブラックアウト・・・?」
「ブラックアウトって、なんとなく状況はわかるけど、初めて聞いたよ」
「そもそもブラックアウトってどういう意味なの?」
っていう疑問が出てきますよね。
私も正直な話、「ブラックアウト」っていう単語を初めて聞きました。
そこで今回は「ブラックアウト」の意味と、「ブラックアウト」が起きてしまった原因についてお伝えますね。
北海道で起きた「ブラックアウト」の意味
北海道が地震による停電から「ブラックアウト」という言葉がよく使われるようになりました。
今回の停電のような状況を「ブラックアウト」って呼ぶのは、たしかに何となくわかりますよね。
でもべつに「停電」でもいいですよね。
以前から「ブラックアウト」なんて言葉使ってましたっけ・・・?
どうやら「ブラックアウト」は、英語で「black out」。
そして「black out」は、日本語で「停電、消灯」のような意味のようです。
・・・
「なんだ、停電を英語で言っているだけかい!」
という感じですが、「black out」にはさらに「灯火管制」という意味もあるんです。
「灯火管制ってなに?」
っていう感じですが、つまり単なる停電ではなく、電力会社側の管制力が働いて停電になったということですね。
じつは・・・あれだけの大地震だった東日本大震災のときは「ブラックアウト」は起きなかったのです。
地震の強い揺れで東京電力・福島第1原子力発電所の事故が発生したり、津波によって発電所が被災した時でも「ブラックアウト」は起きなかったんです。
ではなぜ今回の北海道の地震では「ブラックアウト」が起きたのでしょうか?
「ブラックアウト」が起きた原因についてお伝えしていきましょう。
北海道電力で起きた停電の原因について
今回の地震で「ブラックアウト」が起きた原因は、一言でいうと北海道の電力供給が一か所に集中しているためです。
北海道電力は、厚真町にある苫東厚真火力発電所に電力の供給が集中しています。
北海道電力の発表によると、北海道内の電力の約半分が、苫東厚真火力発電所の一か所から供給されていたとのこと。
あれだけ広い北海道の電力供給の半分がここだけで供給されていたわけです。
さらに苫東厚真火力発電所は、今回の地震の震源地にかなり近いので、発電所の施設の建物はかなり揺れたはず。
地震発生とともに発電所の機能が停止してしまい、北海道の電力供給の半分が無くなってしまったんですね。
電力供給が半分に落ち込んでも、電力の需要は変わらないので、電力の需要と供給のバランスが大きく崩れてしまい、管制的に停電が発生したわけです。
まさに街中が暗闇に包まれてどうにもならない状態「ブラックアウト」に陥ったんですね。
まとめ
北海道の地震による停電でマスコミが使っている「ブラックアウト」の意味と、その「ブラックアウト」が起きてしまった原因についてお伝えました。
今回の停電は単なる停電とはちょっと意味合いが違ったんですね。
もともと北海道は人口自体も少なく、供給する電力も東京や大阪のように多くはありません。
なので苫東厚真火力発電所で集中的に電力供給を行っていても、とくに問題はなかったんですね。
今回の「ブラックアウト」を機に北海道電力での電力供給対策が求められるかもしれません。
北海道の街に一日も早く電気が復旧するといいですね。