デントコーンとは?見分け方とスイートコーンとの違いを解説

デントコーンとは?見分け方とスイートコーンとの違いを解説2

日本がアメリカから輸入している「デントコーン」とは、いったいどんなトウモロコシなんでしょうか?

普段みんなが食べているトウモロコシである「スイートコーン」との見分け方や違いがどうなのか気になりますよね。

っていうか「デントコーン」は人が食べれるものなのでしょうか?

いろいろなウワサでは「スイートコーン」と「デントコーン」とは全く違うものっていう話もあります。

そこで今回は「デントコーンとはどんなトウモロコシなのか?」について解説します。

一般的にはあまり聞き慣れない「デントコーン」ですが、スイートコーンとの見分け方や違いについて紹介しますね。

それでは行ってみましょう!

目次

デントコーンとは?トウモロコシの仲間?

「デントコーン」はトウモロコシの品種の一つで、主に家畜の飼料として利用されています。

なのでスーパーに売っている食用のトウモロコシとは、品種が違うんですね。

トウモロコシっていうと茹でて食べたり、夜店で売っている焼きトウモロコシのイメージがあります。

でも「デントコーン」は、人間が食べることはなく、牛などの家畜がエサとして食べるんです。

デントコーンは牛などの家畜のえさ2

人間が食べる用のトウモロコシと、家畜が食べる用のトウモロコシでは品種が違うわけです。

参考までにトウモロコシの品種にはつぎの7つがあります。

  • デントコーン・・・飼料用
  • スイートコーン・・・食用
  • ポップコーン・・・食用
  • フリントコーン・・・食用
  • フラワーコーン・・・食用
  • ワキシーコーン・・・食用
  • ポッドコーン・・・食用

トウモロコシに7つの種類があるなんて、じつは自分も知りませんでした!

2番目の「スイートコーン」は、おなじみのトウモロコシでみんなが食べているトウモロコシのこと。

デントコーンとは?見分け方とスイートコーンとの違いを解説1

糖質が多く含まれているあの「甘くておいしいトウモロコシ」です。

みんながイメージするトウモロコシは、「スイートコーン」ですよね。

3番目の「ポップコーン」も、おなじみですよね。

加熱するとバンバンとはじけるやつです。

スナック菓子の材料としても使われています。

ちなみに「スイートコーン」と「ポップコーン」が別の品種だってことも知りませんでした!

デントコーンの特徴は?

デントコーンは、トウモロコシの中でも粒が大きくて「馬歯種」とも言われています。

粒の表面はとても硬く、先端は柔らかくなっています。

主に家畜の飼料用に利用されているので、一般的に売られているのを見ることはないです。

参考。・ゆでてあるので違いは少ないが、それでも水分量が飼料・スターチのデントコーン(左、今回これが輸入)と人の食料用のスイートコーンで違うのがわかります。実物はもっとデントがカサカサしてます。食わされるという #アベ政治を許さない 界隈は狂ってますわ。苦笑 pic.twitter.com/zqKvjtuCpk

— 石井孝明(Ishii Takaaki) (@ishiitakaaki) August 26, 2019


スイートコーンの場合は、甘くておいしい粒の部分だけを食べますよね。

だけど家畜の飼料となる「デントコーン」は、粒だけでなく、茎や葉も丸ごと飼料として使われます。

またスイートコーンは実が熟してから刈り取りますが、デントコーンは実が熟してしまう前に、茎や葉も一緒に刈り取ってしまいます。

刈り取られたデントコーンは、飼料用の「サイロ」などに保存して、発酵させることで家畜のエサになるんです。

デントコーンを保存するサイロ
(デントコーンを保存するサイロ)

このサイロで発酵させたデントコーンのことを「サイレージコーン」と言います。

デントコーンは基本的にエサ用として、こんな感じで「サイレージコーン」に加工されるんですね。

サイロで発酵されることによって、腐敗の原因となってしまうカビの発生を抑制できるので長期間エサとして保存することができるわけです。

デントコーンとスイートコーンの見分け方

私たちがよく知っているスイートコーンとデントコーンの見分け方について見ていきましょう。

デントコーンは「馬歯種」というぐらいなので、「馬の歯」と似たような形をしている特徴があるんです。

こちらは馬の歯の写真。

デントコーンは馬の歯

よく見ると馬の歯って、中央に縦にくぼみがありますよね。

写真で見ると、うっすら茶色がかった部分です。

デントコーンも、こんな馬の歯のように粒の表面にくぼみがあるんです。

飼料用のデントコーン🌽くぼみができるからデントっていうらしい!甘みはないけどもちもちで美味しいー pic.twitter.com/0SkxkVuKEz

— 梅子 (@umeko_ji) September 6, 2017


たしかにこのデントコーンの写真を見ると、私たちがよく知っているスイートコーンとは「粒」の形が違いますね。

パッと見では分からないかもしれないけど、粒にくぼみがあるかどうかをよく見るとデントコーンとスイートコーンの違いがわかります。

ちなみにデントコーンは英語で「dent corn」。

「dent」はへこみのことです。

あとデントコーンとスイートコーンは、育ったときの草丈も違います。

スイートコーンは1.5mぐらいの草丈で、葉っぱが広く広がっています。

これに対してデントコーンは、2m以上の草丈で、葉っぱは上の方に向かって尖がって立っています。

こんな感じでデントコーンとスイートコーンは、粒の見た目や、草丈も違うんです。

デントコーンは人が食べれるの?

デントコーンは「家畜の飼料用」のトウモロコシとして紹介してきました。

ただ「人が食べることはできないのか?」って素朴な疑問を感じますよね。

じつはデントコーンは飼料用で利用される以外に、加工品として食用にも使われているのです。

炭水化物を多く含んだデントコーンからは、デントコーンのデンプンである「コーンスターチ」が作られます。

デントコーンで作ったコーンスターチ
(コーンスターチ)

コーンスターチはプリンの素にも使われていて、食品を固める働きがあります。

またフランス料理や中華料理の「とろみ」や「あんかけ」にもコーンスターチが使われます。

なのでデントコーンをそのまま茹でで、むしゃむしゃと食べることはないけれど、間接的に食用としてコーンスターチは食べらているんですね。

また最近では「安いビール」いわゆる麦芽100%ではないビールや発泡酒の原料に使われていることも多いです。

さらにスーパーで売られている調理用の油「コーンオイル」もデントコーンから作られています。

こうして見ると、デントコーンって結構身近にあるトウモロコシだったんですね。

デントコーンは安全なの?

一部ネット上では、アメリカから輸入するデントコーンは「危険なのではないか?」なんていうウワサが出ています。

あるいは「害虫被害があるのではないか?」なんていうことも言われています。

でもこれは何も根拠がないネット上のウワサですね。

これまで日本はデントコーンの自給率はゼロ%。

つまり100%輸入に頼ってきました。

なのでアメリカからのデントコーンの輸入は、今はじまった話ではありません。

アメリカからトウモロコシの輸入。

知らないうちにアメリカの危険なトウモロコシを食べ、、、と言っている人。

あんたは家畜か?(笑)

デントコーンは飼料用だよ。そして危険でもなんでもない。本当に危険なのは知らないのに騒いでるひと。

— Dr. こっしー@栽培技術コンサルタント (@rice_road) August 27, 2019


もしアメリカから輸入するデントコーンが危険だとしたら、アメリカ本国の家畜も危険にさらされているということになってしまいます。

ここはネット上のウワサを鵜呑みにしないで、正しい情報をもとに判断をしていくところですね。

まとめ

「デントコーンとはどんなトウモロコシなのか?」について解説しました。

また「デントコーン」と「スイートコーン」との見分け方や違いについても紹介しました。

どちらもトウモロコシなのですが、大きな違いは主な用途が「食用」か「家畜の飼料用」かということですね。

「デントコーン」は主に家畜の飼料用として利用されています。

なのでスーパーとかで、現物を見かけることはほとんどないんですね。

ただ「デントコーン」は加工された状態でコーンスターチやコーンオイルとしても使われています。

また「安いビール」の原料になっていることも意外でした。

トウモロコシの中でもいろいろな種類があって、それぞれ使われ方が違うんですね!

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